歌唱のフレーズでの基礎は、メロディのついたフレーズ(4小節)です。発声ならロングトーンでよいと思います。(「メロディ処理」は、拙書参照のこと)これで歌と声の基礎力もわかります。これをパーフェクトにしていくことを目的として、プロセスで踏んで欲しいと思います。すると体―呼吸の大切さも必要なこともトレーニングも、その意味もわかってきます。歌や発声でなく、それで歌や発声のための呼吸、体を身につけるのです。
具体的にというなら、
A. もっとも出しやすい音高
B. もっとも出しやすい声量
C. もっとも出しやすい母音(子音をつけた方がよいことが多いので、子音+母音でよい)
D.もっとも出しやすい長さ
ロングトーンですから、長さを5秒、10秒、15秒と長くしていきましょう。
「アー」というような1音の母音はけっこうやりにくい人が多いです。やりにくくなくとも、よくない人が多いです。それよりも、5音くらいをレガートで続ける方が、うまくいきやすいです。高いなら「マーマーマーマーマー」低いなら「ガーガーガーガーガー」。各音の結びつきで切れ目が出ないようにしましょう。
メトロノームに合わせ、各音、2秒(計10秒)、3秒(計15秒)、4秒(計20秒)、としてみます。このあたりは、基本メニュとして他に説明してあるのを参照してください。
a高さ、b強さ、c発音、d伸び(長さ)とすると、特にaとbの掛け合わせで大きく変わります。高くなるとcでの変化の見えやすくなります。長く伸ばすと、もっとわかりやすいでしょう。
これを徹底していくと10年は課題に悩みません。課題は力をつけるためです。できなくても悩まなくてよいのです。こなしているうちに、こなせてもこなせなくても力はついていきます。課題をこなすことでなく、力をつけることです。☆
こんなことさえくり返し述べなくてはいけないほど、やれていない人が多いのです。課題からつくってください。それをつくる力をつけさせることが、私の方針です。☆