夢実現・目標達成のための考え方と心身声のトレーニング(旧:ヴォイストレーナーの選び方)

声、発声、聞くこと、ヴォイストレーニングに関心のある人に( 1本版は、https://infobvt.wordpress.com/ をご利用ください。)

シンギングボールでみる発声原理☆

研究所には、直径40センチくらいのシンギングボールがあります。お寺などで仏壇でカーンと鳴らす鐘のようなものです。これを響かせるには、もっとも響くところをもっとも強く打ち、鐘の共鳴を邪魔しないようにします。下に共鳴箱のような原理の台座を置き、増幅させることもあります。弱く打っても邪魔しなければかなり響きます。強く打っても、そのまま押しつけていたら響かなくなります。

 ヴォイトレでは、この邪魔しないことだけをノウハウとして伝えてしまったのでないでしょうか。特にポップスは、マイクが使えるので、それだけが中心、私は、日本のオペラ界も似たものに、と言いたいのですが、そこはやめておきます。

 強く打って鐘を抑えたり、歪ませたり、壊したりしては、元も子もないのは確かです。本当は、強くでなく、速く、つまり最高スピードで一瞬に打ち、すぐ離す、そのインパクトがパワーです。さらに共鳴箱が胸=体なのです。

 ここは打楽器で、声帯の発音原理が違うので勘弁してほしいのですが、パワーの無視ということが、部屋には響いても大ホールに大きく響かない(小さく響く)スケールのものにしてしまったと思います。