夢実現・目標達成のための考え方と心身声のトレーニング(旧:ヴォイストレーナーの選び方)

声、発声、聞くこと、ヴォイストレーニングに関心のある人に( 1本版は、https://infobvt.wordpress.com/ をご利用ください。)

しなやかに☆

毎日300歩しか歩いていない人が、どんなに楽に歩ける方法を教えてもらっても、毎日300歩しか歩いていないでマラソンに出られるわけがありません。仮に、完全脱力した理想発声とやらを学んでも、歌やせりふは、そこから離れた声を使ってしまうこともあるのです。

 その点は、声楽家の方が恵まれています。「話をしたら歌えません」というようなレベルでさえ、守る術も使える環境も、あるといえばあります。だから、日本の歌はよくもならないのでしょうか。

 ていねいに、完全にコントロールするのは、パワーのためなどと考えることもなくなってきたのでしょう。表現でなく歌となること、歌いこなすことが目的となり、そうなってしまうのでしょう。

 鍛錬と調整(条件と状態)の関係で、同じことを述べてきました。大きな声は、小さな声を繊細に使うために、小さな声は大きな声を無理なく出せるためのトレーニングとなります。声でなく感覚や呼吸を含めた体づくりのため、です。<早くとふしぜん>という問題も絡めました。

頭の中がまとまりましたか。よけいに混乱したら、それはそれでよいのです。声も、呼吸も、知見も、感じ方も深めていってください。氷のように表面が固まらないために一石を投じているのです。水のようにしなやかになってください。