17.喉トレ/アンチエイジング/健康/ダイエット
あるトレーナーのレッスンで、声の状態が悪くなり、次のトレーナーのレッスンが丁寧にできなかった。稀にそういうケースがあります。即効的な解決は、2番目のトレーナーだけにして、丁寧なレッスンを行うことです。それは、今の日本の声楽家やヴォイストレー…
専門家が必要なのは、専門外のこととの調整の能力なのかもしれないと思うのです。専門のこと、時間をかけてきたこと、自分ができることの方が案外と、できているということで、勘違いしてしまいがちです。 できているとみられると、人に教えられると思います…
技術を得たいというなら技術のある人に、世の中に出たいというなら世の中に出た人についていけばよいのです。ただ、歌手というのは、歌手を育てるのに適していないということです。歌手になりたければ歌手を育てた人につくのがよいと思います。 まじめな人ほ…
プロの育て方はどういうことでしょう。プロデューサーが何千人のオーディションで最高の素材を選んで、歌を覚え込ませ、売れっ子作詞作曲家でヒットを演出させるという昭和の頃の歌謡曲や演歌のやり方は、もう通用しません。今も売れっ子の作曲家やプロデュ…
ここで「育ち方」としたのは、人は、育てようとして育つものではないからです。特にアーティストは、です。 学ばせて学べたら、教えて教われたら、そんなによいことはないのです。それはそうしないよりもましです。しかし、そんなことをしなくても、毎日そう…
歌も、ほとんどが円熟とか成熟という名のもとに汚れ、新鮮なものでなくなっていきます。昔のように、全盛期をすぎ、老いてナツメロ歌手になる頃ならよいのですが、日本ではそれが早く、昔であれば40代、早ければ30代後半で退化していたように思うのですが、…
歌手の集団化、スターをつくらないシステムが、日本らしい成功をおさめているといえます。そこでは、演出家、プロデューサーがアーティストです。テクノや機器でしか世界に出られない日本、SEやアレンジャーがアーティストのステージ、客が主役のフェスティ…
「歌は時代と人とともにある」と思いつつも、日本の歌や声の力の弱体化をみてきました。結局のところ、流行したり売れているものは、何かの理があります。それを他のところ(たとえば国外)や他の時代(昭和以前)と比べて、評したところで、しょうもないの…
「楽器の練習や人の歌を聴くと、喉が疲れるから発声の練習は先にするように」と私は教わりました。確かにそのとおりで、イメージは声帯に働きかけ、歌っていなくても疲れることがあります。発声をしなくても歌いやすい状態にセッティングされるともいえます…
a.ステージ=状態、調整、リラックス、バランス(声域)、本番 b.トレーニング=条件、強化、集中、インパクト(声量、音色) これは、私がよく使う声や歌の本番(ステージ)とトレーニングの違いを述べた対比表です。aはマイナス、ミスをなくす方向、bはプ…
歌い手は、喉のプロであるとともに、音の構成、展開での演奏、イメージの組み立てにおいて、プロであるべきです。音響の完備された時代ですが、科学的、生理学的見解からなされるトレーニングのメニュや方法には、疑問があります。私自身、理由や根拠の全く…
声の学び方について、輪郭が見えてきましたか。一流の人からどう学ぶかは、「読むだけで…」(音楽之友社)に、詳しく述べましたが、前提として必要なのは、一流の耳作りと感覚作りです。声楽の人も邦楽の人も、参考にしていただければよいと思います。 歌謡…
歌手も役者も、出口は、表現力となります。そこで歌手は音楽の、役者は演技の振り、しぐさや表情といった、プロを目指さなくてはいけません。素人であってもプロ以上のプロ、役者以上の役者もいるので、いくつか定義してみます。 プロであるには「プロみたい…
ヴォイトレとして似ているものとして、話し(方)、語学(日本語、外国語)に関わる人、プレイヤー、役者、歌手、声優、アナウンサーなどで例をとります。 たとえば、アナウンサーや声優は、2年くらいの養成所(スクールなど)での勉強の期間が必要でしょう…
歌手において、プロや職業的歌手ということを、歌で生計を立てているかどうかで問うことの無意味さを述べたことがあります。次のように分けてみるのは、一つの案かと存じます。 1.芸術的歌手(オペラ歌手) 2.総合的歌手(シンガーソングライター) 3.パ…
もともと、本をよく読んでからいらっしゃるようなタイプの人は、うまくいかないと思っているときに違う本を読んでしまうと、また別のトレーナーのことばややり方を信じ、これまで間違っていたと思ってしまうという、判断の二極化の傾向が強くあります。 本当…
トレーナーとしてはお勧めできないと思われているとはいえ、のど(声)をムリにつぶしたタイプでは、もんたよしのりさん、長渕剛さんは、個性的です。長渕さんの「乾杯」を最初のバージョンと今とを比べると、彼の場合、きれいな声が生来あったのに、それを…
ヴォイストレーニングを表現からみたときに、どのような表現を目的にするのかは、とても難しい課題です。 オペラであれば、まだわかりやすいでしょう。オーディションやコンクールの基準が参考に、一流のオペラを徹底して聴くこと、その上で日本でなら二期会…
声の改革というのなら、あらゆるごまかしや不鮮明なところを白日にさらし、一時、バランスを崩してでも、問題点を顕わにすることです。そして解決のための課題を鮮明にしていくことです。 そこに声以外にも、アーティストのオリジナリティや表現とも絡むこと…
私はプロの歌唱、それもステージを控えてのアドバイスからこの仕事を始めたからよくわかります。 すぐ本番を迎える歌手に、根本からの発声トレーニングは、リスクが大きすぎます。シーズン中にバッティングフォームの改良をするようなものです。できるのは、…
あなたは、世界一、声域のある人、声量のある人、音程のよい人になりたいわけではないでしょう。自分自身のもって生まれたもの、育ちで得られたもの、思考や性格もふまえて、オリジナリティを確立させていきたくはありませんか。高いレベルでは、他人はそれ…
アマチュアだからこそ純粋に音楽を愛せるという人も多くなりました。それは、当たってもいるのですが、本気のつもりでも、カラオケを一人で歌っているのにすぎない人もいます。低いレベルのプロをプロといって、さげすさんでいるのにすぎないことが多いよう…
音楽や歌は、実力のないタレントでも、人を集めたり稼いだりするツールとして、安易に使われてきました。健康のためや友だちづくりのため、コミュニケーションの媒体として、使うのが楽、加工しやすくごまかしやすいからです。音楽に親しむ人がこうした効用…
あなたがもし声や歌がすぐれているなら、すぐれようとしているなら、それこそ、その道でがんばって欲しいと思うのです。 日本のプロのレベルは、海外に対して充分でないのに、その先に目を開いている人がいないのは残念なことです。 ヴォイストレーニングな…
努力をしなくてはいけないのは、一流になろうが三流に終わろうが同じです。まったくトレーニングをしないで人並み以上になろうなどというのは言外です。ところが、「トレーニングをすれば、プロになれますか。」と言って来る人もいます。ヴォイストレーニン…
本来、歌というのは、それだけで完結された作品です。レベルが高ければ、それに対してお客さんは感動するし、評価します。ショービジネスです。エンターテイナーとしての実力も、音声での表現力を中心とします。音声で完結されたものとして、一方的に発信さ…
日本の場合は、共感の方が優先されています。 年齢と共に声を使わなくなってきます。20代くらいでハードに歌ってきた人でも、30、40代で声が出ない、いや、ステージの要求としてそうでないもので感動させたり、聞かせるようになってきます。やらないのはよい…
ヴォイストレーニングは、自分のベストの声を出すための探究と鍛錬です。嫌な声は発声の理や使い方からそれていたり、磨かれていないことが原因です。それをトレーニングしていく。それでも好みに合わなければ、私はやはり持って生まれたものを最大限生かす…
私は、うまいのに何となく腑に落ちない、伝わらない歌をたくさん聞いてきました。多くは本人も知らないまま、真似が抜けていないからでした。もちろん、真似ていなくても(CDなど聞いたことがなくても)そっくりになってしまうこともあります。音楽をすぐれ…
私は、才能とは「入っているもの以上によいものが出てくること」と思っています。よいものとは、「新しいもの」「おもしろいもの」「変なもの」、そして「すごいもの」です。音楽の中でことばが使え、人間の声で表現する歌は、絶対的に強いのです。しかし、…