夢実現・目標達成のための考え方と心身声のトレーニング(旧:ヴォイストレーナーの選び方)

声、発声、聞くこと、ヴォイストレーニングに関心のある人に( 1本版は、https://infobvt.wordpress.com/ をご利用ください。)

調整☆

専門家が必要なのは、専門外のこととの調整の能力なのかもしれないと思うのです。専門のこと、時間をかけてきたこと、自分ができることの方が案外と、できているということで、勘違いしてしまいがちです。

 できているとみられると、人に教えられると思います。自分でできているから人に教えることができるというものではありません。人を教えるとなると、理論や用語などの問題に一つひとつあたることになります。そこで本を読んで、一夜漬けで使う。プロ本人ができる人ゆえにやっていなかった、一般的なトレーニング法、そこでマニュアルメニュなどを使い始めます。その辺りでは、スターのような人でも、思いっきり素人並みの対応になったりします。

 歌い手の行っているヴォイトレをみると、大体がそのようになっているように思います。一般の人を相手にするには、よほど一流でなくては、本当には通じないのです。日本では、その人の過去のキャリアで信用されるから、本人も相手も気づかないままでよいとなります。人が育たないのです。そういう指導者の元で、本人を追い越す人が出たためしがありません。実質、ファンクラブなのです。

 私の本でプロになれたのではないのに、教えるときに私の本をそのまま使っても、よい教え方ができるわけがありません。他の分野なら、そこで私に確認してから、少なくとも会ってから、人に教えるというものでしょう。声の分野は、日本では、教えることにあまりに未熟です。オペラや野球、サッカーの輸入の時期と変わりません。