夢実現・目標達成のための考え方と心身声のトレーニング(旧:ヴォイストレーナーの選び方)

声、発声、聞くこと、ヴォイストレーニングに関心のある人に( 1本版は、https://infobvt.wordpress.com/ をご利用ください。)

2020-02-01から1ヶ月間の記事一覧

優先とするもの

表現から入るとシンプルなことが、基礎から入ると迷路のようになることがあります。私は、プロの「歌唱」や「せりふ」のなかの声の目安を、「仮に」として、必ずどこかにおいています。これをマトリックスの縦に置くと、横に置かれるのは、それぞれの要素(…

「初めて」の対処

どんなベテランのトレーナーでも、これまでに「初めて」のタイプには、やってみないとわからないときがあります。 「初めて」のタイプというのは、細かくみると人は一人ひとり皆違うので、「誰に対しても初めて」なのです。一見似ているけれどまるで異なった…

もっているもの、もっていないもの

トレーニングの時点で、私はその人のもっているものと、もっていないものについて考えるところから始めます。あなたもここで自分自身について考えてみてください。 <もっているものともっていないもの> 自分のもっているもの もっているのに出せていないも…

こだわる

私は、「シンプルに一つの声を磨いていける」のは、それだけで一つの才能だと思います。「他の人がもうできた」と通りすぎていくところで、何かを感じて、こだわり続けていくのですから、並大抵のことではありません。 私自身、「声がライフワーク」といって…

幼いトレーナー

「自分の方法が絶対」といえるなら、世界一の実力がある人を一から育てたということでしょう。教えた人がNo.1になったとしても、ある条件のもとで自らを肯定し、他を否定できるにすぎません。そういうハイレベルで学べた人はどんなレッスンでも活かせるもの…

自分のレッスンの方法が正しいというトレーナー

私のところには、ときに「自分のレッスンの方法が正しい」という人がいらっしゃいます。机上で論を戦わせても意味がないので 「では、誰を育てたのですか」 「育ったとはどうなったということですか」それでも食い下がられると、「その人連れて来てください…

雑になると否定しだす

本人がうぬぼれると、大体、ものごとへの対処が雑になります。すると、そういう人は他を否定しだすので、わかります。長嶋氏の弟子、松井選手が「ノーマル」に徹していたことを見習いたいものです。 さらに高い目標に挑めばよいのに、それをせず、少々できる…

結果を出す

「こういうやり方でやっています」それでいいでしょう。 「正しいのでしょうか」「よいのでしょうか」それは相手をみなくては、目的や結果をみなくては、何も言えません。 「この声や息はよいのですか」これもわかりかねます。よくないと言うよりは、出ない…

程度の問題

他のスクールなどのトレーナーもここに来ます。メニュや方法についての質疑も受けています。誰でもいらしてよいのですが、大抵のことは正しいか間違いかでなく、程度の問題にすぎないのです。「同じ」と「違う」を、どのレベルでみるかということです。 すべ…

批評と非難

トレーナーは、「自分は正しくて、何でも正しく教えられる」そして、他の生徒を引き受けると「前の先生は間違って学んできて、間違って教えている」と思い込んでいるものです。そこには、不満があるから前のところをやめた人だけが新しいトレーナーを探し、…

トレーナーの一人よがり

トレーナーが、指導に慣れるにつれ、知らずと慢心してしまうこともあります。舞台などで抜擢されて大役などにあたると、そのようなことは起きやすくなります。舞台に集中するためもあります。 レッスンとステージを両立させるのは、かなり負担のかかることで…

トレーナーの成長

私は、これまで声楽畑のトレーナーを中心に、五十名以上のトレーナーとヴォイトレをやってきました。今も十数名のトレーナーと続けています。長い人は十年以上います。私より目上のトレーナーもいます。かつては、20代後半から30代の若いトレーナー中心でし…

勘は悪くもなる

勘というものが「やっていない人のなかではよいと思われても、大ざっぱによいだけで、そのうち(続けて学べている人のなかでは)よくなくなる」のが普通です。子供のころは天才、大人になるにつれ皆、凡才になるのです。日本の教育では平均化を強いるのでそう…

3年かける

トレーナーは「教える」、「与える」のでなく、「問う」場を与えるのです。邦楽で、師が弟子に、「自分のやる通りにやれ」と言うのは、自分のようにできたら完成というのではありません。 これから自分の声がどのようになるのかを、まだ体験していない人にあ…

トレーナーの価値とは

最初には勘のよかった人が、続けているうちに勘が冴えなくなる、悪くなるケースは少なくありません。むしろ一般的です。そうならない方が例外といえます。声や歌では、それが顕著です。元より自分の評価も他人の評価もあいまいだからです。 レッスンの目的の…

作品の価値への評価

「トレーナーは、作品の価値判断までに立ち入るべきではない」と考える人もいます。確かに、筋トレや体力づくりと試合の采配とは別の仕事のようにも思います。しかし、これは別の次元、レベルということです。目的となると現場に多少とも通じていないと、必…

勘と基準と材料

勘のよい人は、「自分自身の声に向きあうことしかない」ことを知っています。 素振りのように一つのシンプルなメニュをくり返しているうちに、少しずつ丁寧に、繊細に扱っていくようになります。材料を元に基準が確立してくるのです。 そうでない人は、飽き…

勘のよしあし

私は勘のよい人には、かなりの部分を本人の判断に任せています。できるだけ口を出さずに、材料だけを与えます。その与え方に工夫をします。環境を与えるのは、本人の資質を尊重してのことです。 当初は研究所もそのような人しかいない環境でしたから、私は場…

人生と哲学

野村氏に学べるのは、三流から二流、二流から一流になるためのプロセス、考え方です。野球において将軍はピッチャーやバッターですが、キャッチャーは策士、参謀です。 日本で10年、アメリカで10年とトップクラスの活躍できる人は、純粋に素振りに打ち込みま…

心理の分析

野村監督は打つことよりも、まずは打ち取ること、バッターとしてよりキャッチャーとして、相手の心理をみることを本質と捉えたのでしょう。8×10の80にストライクゾーンを分けて、データをとりました。これはトレーナーとしては「やり方」になります。 次にど…

声の素振り

この記事で語られたのは、松井との「1000日計画」でした。そして、それは、素振りなのです。徹底したシンプルさを最大限に応用して基礎を固め、その基礎を応用して試合につなげていくのです。何一つ特殊ではないのです。誰もが基本と知っている素振りをどれ…

長嶋氏の素振り論と松井秀樹選手

2012年末、松井秀樹選手が引退しました。スポーツ報知は、全紙面の半分を関連記事にあてました。松井のそっくりさんまでが、「まだ引退しない」と出ていました。恩師である長嶋茂男元監督の談話がのっていました。 天才は天才しか育てられないから、私たちは…

休むと喉は疲れる

せりふや歌は、知らないうちに疲れを喉にためていきます。やや疲れたときのほうが表現として、より働きかけるといえます。そのためにわざと続けたり、かすれさせて声を使う人もいます。いわゆる、「のってきた」状態です。「のってきた」ときは、もうやりす…

トレーニングの紆余曲折と結果よし

限界をみてどう処理するのか―その前に、まとめてテクニカルに処理するのも正攻法です。しかしトレーニングでは、一時、迷ったり悪くなっても、後にトータルとしての力がついていたのなら、結果としてOKです。 しかし、本人は不安でしょうから、それらを説明…

シンプルにする

歌うとなると途端に難しくなる、つまりいろんな要素が入ってくるので雑になるのです。その難題に挑戦している人が多いのですが、私のヴォイトレでは、最も簡単なフレーズや言い回しでチェックするのです。 それは。1オクターブ半を3分かけて歌う世界からは遠…

義務感からの脱出

勉強でもスポーツでも、何かを上達したいという気持ちの高い人には、「~しなければならない」、「~ができるようにならなければならない」という気持ちの強いものです。自分を奮い立たせるという意味ではいいと思うのですが、この気持ちが強すぎてネガティ…

イメージの共有

私は、その人のレッスンとトレーニングの位置づけとイメージを共有するため、最初の説明を細かくしています。 私なりのイメージで相手の今の声、発音、フレージングあたりの出来不出来、目的とそこまでのギャップの埋め方などを示します。 これが伝わること…

ことばと発音

せりふやナレーションなどでも同じですが、ヴォイトレで「ことばを使う」と発音本位になりがちで多くのケースでは、発声が中心はなりません。本番とあまり変わらないことで、リハーサルのようなレッスンになることも少なくありません。 これを母音や子音に分…

アファーメーションとしてのヴォイトレ

声域を少し広めにして発声で慣らします。歌の音域、声量よりも少し広めにとれるようにします。発音、メロディ(音高、音程)やリズムを基本や応用でチェックするのです。 声をしっかりとコントロールしていきます。確実に声にして、共鳴にもっていきます。こ…