私は早くからビジネスマン相手にヴォイストレーニングを行っていました。しかし、日本のビジネス界で、本当に相手を論破できる声が必要なのかは疑問でした。声をパワフルに使えているのがよいというのはオーナーや一匹狼のセールスマンくらいではないでしょうか。
「大きな声を出せるように」と頼まれていた研修も、「心に伝わる声、相手に好ましい印象を与える声」のようなものに変わってきました。
声は、戦国の武将の時代をピークにして、武士→軍人→会社員(モーレツサラリーマン)と弱体化してきました。
もう弱いために「語尾まできちんと言えるように」、「何をいっているかわかるように滑舌をよく」というレベルで
す。日本の公の場での言語環境の歴史については改めたいと思います。
オフィシャルな場での最低限の声、声かけ、挨拶、電話、会議、プレゼンにも欠く声が当たり前になってきました。幼少から成人するまでの日本人の発声総量(大きさ×時間)は大きく低下しているので、当然です。