夢実現・目標達成のための考え方と心身声のトレーニング(旧:ヴォイストレーナーの選び方)

声、発声、聞くこと、ヴォイストレーニングに関心のある人に( 1本版は、noteをご活用ください。)

人間の発声器官は、まだ未完成

発声の器官は、もともと声を出すために備わったのではありません。人間の進歩とともに、肺ができ、外部の水を入れない弁ができ(声帯)、それを転用して使っているわけです。

 と考えると、食べたり、飲んだりするときの音なども、言語と無関係なわけではありません。体内の空気が口から出れば、声やげっぷ(せき、くしゃみ)、お尻からでれば屁という具合です。発音にも、飲み込む音などがありますね。のどの手術で失い、食道発声をしている人もいます。

 いろんなものまねをしてみると、体のあらゆる機能を組み合わせて、言語にして使ってきたともいえるのです。だから、まだまだ可能性があります。

 人の成長でみると、発声の完成は、第二次成長期以降にずれ込んで、人間の器官の中でもっとも遅い部類に入ります。これを系統発生と個体発生の関係にあてはめると、人間のもつ発声器官は、まだまだ進化中と考えてもよさそうです。