夢実現・目標達成のための考え方と心身声のトレーニング(旧:ヴォイストレーナーの選び方)

声、発声、聞くこと、ヴォイストレーニングに関心のある人に( 1本版は、https://infobvt.wordpress.com/ をご利用ください。)

2022-07-01から1ヶ月間の記事一覧

時間を濃くする

細かさが質の高さになってくるので、「ていねいに」と注意するのです。ときに、ゆっくりとしたテンポに変えます。また、半分の声量やピアニッシモで歌うようにといいます。それだけ細かく割っているからこそ、聞くと豊かに濃密に聞こえるのです。 1フレーズ…

時間の質

ここで、もう一つの時間というのは、時間の刻む同じテンポでなく、質のこと、密度のことです。同じ時間の歌の中で、何が起きるのかをみます。 1分で3コーラス、3回のくり返しでは、伴奏に合わせて捉えるとテンポ60では、3分で180拍です。しかし、1拍を10で割…

イメージトレーニング

長嶋茂雄選手が、天覧試合に臨んで村山投手との対戦前に何度もイメージでシミュレーションしたといいます。打ち終えたところまで体に叩き込んだそうです。これも時間を超えているのです。 本番では、録画した映像の巻き戻し再生をするようなものとなるのです…

過去は変わる

歴史は、勝者、つまり時の指導者によってつくられます。それは、過去の事実を自分がこれから治めたい方向に合わせて都合のよいように記述して残していくからです。 私たちでさえ、過去を語るときに、必ずそうしたバイアスをかけています。 相手にどう思われ…

組み合わせ☆

武道家は、いくつもの技を覚えます。そうしたら、あとは本番で自ずと最良の組み合わせで実力を発揮できるということです。1+1+1でなく、1つの技の途中に他の技が入ってくるような、そんな感じでしょうか。 歌がアートなら、詞やメロディも同じかもしれませ…

時空を変えるひばり☆☆

歌は、時間芸術ですが、天才は、時間を軽々と超えるのです。時間が空間となって全体から絵を捉えるように逆流していると、私は、美空ひばりの歌から気づきました。ただ、それは日本人としての最高であり、一直線上での舞い、すり足での動きのように思うので…

ダンスと歌

手や足は、ある動きに慣れたら、自らその動きを続けたがります。さらに、一歩先を予測してしぜんと動くようになります。踊りやダンスといったパフォーマンスにそれを感じます。なのに、そのように引っ張っていくプロの歌やせりふを聞くことが少なくなりまし…

そして次へ

声のプロは、体の能力を全開させます。それを声を介して行っていると考えた方がスムーズにいくと思います。 細やかに伝えられていて、ことばもていねいで明瞭なのに、こちらの心が動かない、ワクワクできないことは、よくあります。「よくできている」「うま…

記憶再現力☆

一流のスポーツ選手は、驚くほど一つひとつの勝負所を、そして、その前後も詳細に記憶しています。全てのことに記憶力がよいのではありません。自らの天職においては、常人離れしている記憶力をもつということです。 アスリートの脳は、ピークパフォーマンス…

なり切る☆

私は、昔、自分の判断に自信がもてないとき、歌に関しては、すぐれた歌手の○○なら、こう歌う、あるいは、こう判断すると置き換えてみました。役者のときも、噺家のときも、一流のアーティストを体に入れておけば、彼らの体感覚で補ってくれるからです。 次に…

2つの方向☆

一つの声のなかには、とてつもない量の情報が入っています。それを私なりに読み解きます。どのように力量を知っていけばよいのでしょうか。レスラーが、握手で相手の力具合をつかむのを思い出します。 最初は、自分の体、感覚をもってするしかありません。そ…

よいモデル

先生が見本をみせて、まねさせる。 先生がイメージをことばで指示する。 この2つが、レッスンの指導でよく行われていることです。 先生がもっともよい見本とは限りません。むしろ、そうでないことの方が多いのです、先生の代わりに、本人にとって、もっとも…

居つく☆☆

今の身体のままでいくら調整しても、それは、型を理論通りに覚えるのに精一杯でしょう。それだけでは、足が動かず、飛んだり跳ねたりもできず、居ついてしまいます。 強さと細やかさの両立、それを、かつては強さにだけ、今は細やかさというかナイーブ、繊細…

訓練の意味☆

私は水泳をしていて肩の動きを教わりました。肩の可動域が大きくならないと、クロールでも自らの腕が水から抜け上がらないのです。その必要なほどには動かないので、いつも準備運動で肩を回していました。 このようにフォームだけいくら直そうとしても、体が…

基礎にも段階

イメージが雑だと、身体もそのように動きます。最初は大きく動きましょう。そして、次第にていねいに細かくして直していきます。 声は、イメージさえとりにくいものです。しかし、順番でいえば、同じだと思います。足が上がらなければ空手もK-1も勝負になり…

感情とことば数

日本では、風や雨などに関わることばが、相当多いようです。 生活と密であるほど、人間は心身にぴったりくることばを探したり創ったりしてきました。その結果、数も増え、深くなるのです。細かく感じるところに気づくことは増えていくのです。それは、どの民…

政治家と祭りの裏

シンプルにクリアにしていくことは、説得力をもちます。政治家の人気を高めるのに、ワンフレーズというのが切り札として広まりました。心地よいことばのひびきや、声に表れる意思の強さは、実体を伴わないことを隠してしまいます。 ソーラン祭りが全国に広が…

知識と知恵

いくら物事を知っても、現実社会との関わりに結び付けられなければ、ただの雑学です。クイズでいくら正解しても、ただ記憶の想起力です。 すぐに答えられること、思い出せることで頭がよいとはなりません。スマホの検索で済むのです。知識の量だけでは、これ…

努力

相手によっても一人ひとり、違う対応をとるようになります。誰が相手かによってTPOをふまえて対応を変えるようになります。そのように演じ分けることに、心身がスムーズに対応できてこそ、大人として認められるのです。 しかし、ことばで言っていることだけ…

異化する

言い切れるのは、わがままに主張する幼い子供か、大人たちに切れたときの若者です。 表情と声としぐさは、幼児、小学生、中学生、高校生、大学生と、大きく変わっていきます。 幼いときほど、体が小さいだけでなく、表情や動作が似ています。同じ顔の同じ動…

違和感

小中学校で身長が伸びるとき、誰もが体に感じるように、自分の声が自分の声でないという違和感があります。男の子は、声変わりがあるので尚さらです。 思春期、自らの将来を考えたとき、それは、曖昧模糊として、スラスラとことばになるわけがないのです。 …

スラスラ

素人がTV慣れしてスラスラと話すのは、不気味です。 私の20代もそうだったかもしれません。それは、プロとして振舞おうとして内容のなさを情報量で補っていたからです。この、ことばの滑りを、いつも終わった後に居心地悪く感じていました。10年くらいの間で…

無表情に病む

日本人の表情の変化があまりないことには慣れました。異常ではなく、普通のことになりました。 いろんな病名も増えています。病気ではなく病名です。それは、細分化されていることで、薬も多種多様になっていくわけです。 こうした根源的に病んでいる状態が…

根源の価値

根源的なものは、私も研究所のレッスンをも離れたところ、もっと深くにあります。ここは、一等地にショーウインドーを出している画廊のようなものでしょうか。研究所も、いつ知れず華やかになりました。しかし、本当の価値は奥に眠っているのです。各人で掘…

言行一致☆☆

言うこととやることが違うという批判はよくありますが、ことばと行動の完全一致は、ありえません。 どちらかがよりすぐれていたり、よりよいということもありますし、比べられないともいえます。 これまで身につけてきたことの経験によって、なかなか身につ…

棒歌いに☆

日本人は、作詞、作曲、アレンジでは、けっこう独創的なのに、歌い方や声は、驚くほど似ています。アーティストの作品としては、他の人のと同じようなのは、ものまねとして、タブーです。ですから違うように頭で考えられることに限っては、はっきりと異なる…

内向きに☆

「自己表現」などと言っていても、頭で決めて、いや、誰かに決められて誰かのストーリーにのせられているだけのものになっていませんか。 なぜ、歌やせりふが、そして、声がこんなにもワンパターンになってしまったのかと思うのです。まさに頭しか使っていな…

声のメッセージ

ことばは、メッセージです。ですから、本当のことばかりではありません。他人のことばを、そのことばどおりに受け止めても、現実にうまくいくはずがありません。 そこには、いろんなニュアンス、メッセージが入っているのです。それを読み違えてのコミュニケ…

感じる力

「声を道具として使ってよいのか」は、愚問です。もう、使っているのです。どうせなら、感度を上げて使うことではないでしょうか。 研究所では、入ったとき、何かが身につく、よくなるように感じられることを大切にしています。価値が感じられるなら、先輩た…

声と身体能力

声も含めてのことですが、身体性の感度を失ってしまったためのトラブルが多くなっています。先日も、SNSで知り合った相手に会いに出かけて殺されたという事件がありました。 頭に浮かんだだけのことばのやり取りに、身体での警告が感知されなかったのでしょ…