ヴォイトレも「5分で…」というのは、それで一つのアプローチにはなります。入口はどこでもよいでしょう。問題は、入り口なのか、最初の一歩になっているのかということです。
私のところでも、「基本ができないと、次にいけない」とは、言いません。基本も程度問題だからです。基本ができなければ、応用の幅や深さが狭まります。次に行けないとしたら、基本が基本でないのです。
一流のアーティストは、そんな表向きの形を直感的に無視して、固めるべきところを固めています。
フィジカルトレーナーでも、一般の人が相手なら、あるいはテレビ用になら、そういうことをマジックのようにやります。
一流のトレーナーなら、対応するアプローチをもっているものです。歌や声、感性は一人ひとり違います。どこからアプローチして、どのくらいしたら、次に移るのかも違います。
基本と応用との問題は、一般化して説明しにくいものです。私は応用できてこそ基本、だからこそ応用を高い目的レベルで設定して、基本を高められるように、セットすることを勧めているのです。