夢実現・目標達成のための考え方と心身声のトレーニング(旧:ヴォイストレーナーの選び方)

声、発声、聞くこと、ヴォイストレーニングに関心のある人に( 1本版は、https://infobvt.wordpress.com/ をご利用ください。)

アラウンド40とミュージカル

実力のギャップに気がついてレッスンにくる、他人に教わる必要を知るというのなら、オーバーワークでののどの疲れは、よいきっかけです。使いすぎでやむなく来る人は、使わない、使えないでくる人よりも、先の可能性が大きいといえます。

 そういう人の中には、のどが強く、力づくでやれてきたタイプもいます。最初から大声の出た役者もですが、その長所ゆえ、次のステップへ行けない人も多いのです。そこまでに修正が行われないのは、克服すべき目的として上がらないからです。すると、あるとき、いきなりのどを壊すことになります。回復が少しずつ遅れ、時間がかかるようになり、本番に影響をきたすようになるのです。仕事が増えている場合は、ダメージを食らうのです。

 あるミュージカル劇団での役者出身の歌い手は、決まって40歳くらいでのどが回復しなくなり、ここにいらっしゃいます。それは、こういう流れです。なまじ、通用してしまったために正せず、問題を先送りしてしまったのです。

 声優もミュージカル俳優も、ルックスや演技優先になり、声の問題が後で出てくることが多くなりました。本来、通用していないレベルなのに無理な配役をこなさせようとするからです。

 回復しにくくなるなら、回復の必要をなくすこと、つまり、疲れにくくする使い方に変えていくのが、技術です。その考え方を発声理論とし、ここでは生理学、音声学的に通った形で、ストレートに実践しているのです。自分の心身やのど、声についての感覚を鋭くもち、うまく使えるようにしていくのです。