ステージ論は、ステージ経験の豊富な人からアドバイスをもらえばよいことです。何万人、何千人の前で何回もやっている人もいれば、毎日、何百人の前でやっている人もいます。ですから、「プロの人、人前でやることを生業にしている人に聞けばよい」と思い、あまり述べてきませんでした。いや、アドバイスしても残してこなかったのです。
生まれついての大スターのような人のステージングに、これから小さなステージに初めて立とうという人が学べることは少ないでしょう。ステージは現場によって違うので、プロの助言が必ずしも的を得ないこともあります。そういう点では、歌やせりふと同じくステージというものも、曖昧なものですから少しずつまとめてみようと思います。声はメンタルに大きく関係していて、ステージ特有の声の問題は少なくないからです。
私は、ずっと週に1回以上のペースで、人前に立ってきたこと(これは、いつものレッスンでなく、初対面の人たちの前に、ということですが)、講演や研修、ワークショップなど、大人数の前に立たされたこと、そして、裏方としてプロやアマチュアのステージでアドバイスを求められてきたからです。