きれいな人がきれいに盛り付けた料理は、そうでないものと同じ味であっても、うまいわけです。私たちの仕事も内容だけでなく、表現や演出を考えていかざるをえません。声自体は、基準が曖昧でないのに、舞台で使う声となると二重三重にも基準も揺らぐわけです。その結果、声そのものを重視していないヴォイトレばかりになりつつあると危惧しています。
たとえば、
1次元に元の声、
2次元にせりふや歌としての声、
3次元に音響使用の音声表現、
4次元に客に聞こえる音声表現
と、少なくとも4つの異なる判断の軸が、私にはあります。
判断における客観性については難しいことです。ジェットコースター、お化け屋敷でのデートや吊り橋の上で告ると成功するというセオリー(吊り橋効果)のようなものも入ってくるわけですね。「ロミオとジュリエット効果」というのもあります。
声、ことばでは、「ブーバ・キキ実験」、これはヒトデのような形で一方は丸味を帯び、もう一方は尖っていると、名前から丸い方をブーバと考えてしまう人が多いというものです。これは直感と言われていますが、語感ですね。
思い込みの排除を進めているのではありません。それを超えて信じ切れるところまで踏み込めということです。a.ずっと思い込みだけ b.思い込みから信じ込みへ c.すぐ信じて、その後裏切られたと思う d.すぐに信じて、ずっと信じ込む e.不信から 信心へ このなかで多いのはa、d、勉強するとbかeかです。cは最悪の学び方です。