歌手やタレントよりも、お笑い芸人の声の方が勉強になります。そこに声量も個性も出ている現実をみると、そこに学ぶのが、声を出せるようになりたい人の正攻法です。私は、ずっと前から、日本の声の表現力の流れを(黒沢映画の)役者→歌謡曲、邦楽歌手→お笑い芸人と述べてきました。なぜ、芸人が歌も役者も、MCも声優、ナレーターもできてしまうのも声の力です。
1. 徹底したネタ(台本)での発声、読み合わせ、組み合わせ、メリハリ、大声
2. ものまねでの声のあらゆる使い分け(表現、所作、声色、間)
3. 舞台、笑いという観客のシビアな反応
4. 一流、ベテランとの比較、縦社会の序列
お笑い芸人は、歌い手よりもはるかに身になる、シビアな状況での声の鍛錬を積んでいるのです。何よりも、絶対量です。
そこで問題点として、大きい声、太い声、張りのある声、強い声が出ない、喉を痛めやすいことは、すぐに差として突き付けられるからです。