本質を把握することです。そして、動かす、変える、変わるなど、行動することです。そこでは、つかんで動かすという、もっとも原始的な原理のままに、ものごとは成し遂げられます。五感でキャッチして行動する、この2つの動きで成り立つのです。
トレーナーが、なぜ本質をとらえなくてはいけないのでしょうか。そのことばを口にする必要はありませんが、他の人のことを見て、変える、変わるようにするからです。
自分のことなら、黙ってやっていればよいのです。歌い手や役者なら、読む暇があれば練習すればよいのです。
トレーナーも自分のことなら練習をする。他人に対応するに、自分の本質を述べても仕方ありません。「私は本物だ」とか、「本当のレッスンはこうだ」と言うなら、きっとそういうことがわかっていないからです。仮に本人が神か仏でも、「私が本物だ」とか言わないでしょう。同じように、他人のことを「にせものだ」「他人のが間違っている」と言うような人は、自分が本物だと言う人と五十歩百歩だと思うのです。