AとBが矛盾するとき、それを包括した力をつけ、Cとして一つ上で統合しなくてはいけないと、哲学的なことです。AやBのどちらを正しいと思って、分析して細分化しても、そこには、あなたの答え(人生の)はありません。だから、ここに関わっているときは、理屈はトレーナーに任せて、頭を空っぽでやってください。
空っぽにならないから、公案を考えつくして解脱するために、これを述べているのです。「私のいうことから学んでください」ではありません。問いも答えも現場にあります。
トレーナーとの一つひとつのレッスン、ご自身の一つひとつのトレーニング、そこで体から出てくる声が全てを教えてくれようとしています。それを聞き取る耳を、感覚を、感性を磨いていくことです。声だけでは通じませんが、声を通して、そういう力をつけることができます。その力が声に宿ります。
体は、声の楽器です。その状況、状態を判断し、よい状態にして日常的に声をうまく取り出せるようにしていくのです。
しかし、これまでの日常でそうならなかったでしょう。このことをしっかりと自覚することが第一歩です。だからこそ、非日常であるレッスンやトレーニングでシェイプアップさせるのです。そこでの主役はあなたです。