のどの状態チェックと実力を判断しても、将来への可能性をみる方へ力を入れないと、本当に力をつけられないし変わりません。
その時点での判断は、医者の診断に似ています。近代西洋医学は、手術など対処的に問題を解決します。ステロイドの効果の即効的、かつ大きいことは驚くほどです。
心身のリラックスによって、のどの発声を外して共鳴の効率をよくすると、一時的によい声がとりだせます。そういうことを注意するのを中心としているトレーナーは少なくありません。でも、病巣と違って悪いところをとってしまったらよくなるというものではないのです。
私のトレーニングはハードに思われていますが、漢方医のようなものです。目的や声のレベルもそれぞれに応じて変えます。そして、時間をかけてゆっくりと変えていきます。発声より、それを司る呼吸や頭を変えていくのです。体という器を大きくしていくことで応用や再現力を高めていくのです。