教えるだけでなく、学ばせる。それだけでなく、学び方を教え、そこを変えなくては、人は大きく変わらないのです。
トレーナーは私に、個人レッスンの一人ひとりのメニュとメッセージを報告しています。それをみて、そのレッスンを受けた生徒さんのレッスンの後のレポートを読むと、両面からよくわかるのです。
トレーナーがどんなによいレッスンをしたと思っていても、生徒が受けて、よくなくては問題です。生徒が満足する、充実したレッスンが必ずしも最高のレッスンとはいえませんが、一つの目安になります。
伸びる生徒は、ポイントをうまく自分のことばで表現できます。これは、トレーナーも同じです。すぐれたトレーナーはポイントをつく自分のことばを持っています。そうでない人は、そうなってくるのが変化、成長となり、育っていく前提といえます。
私は学び方そのものについて、たくさん述べ、そのような本も出しきました。これもまた、私よりも一流で才能のある人のことばを引用して伝える方がよいと思い、アーティストのことば集もつくりました。これにはスポーツ選手、政治家、経営者なども入っています。古今東西、孔子や孟子からの引用まであります。
会報の半分は、トレーナーと生徒さん、OB、読者さん、のことばで埋まるようになりました。学会も論文も大して活性化しない声の分野に、ずっと一石を投じてきたわけです。