自分のネタは自分の歌というと、日本の場合、自分の作詞作曲したものが、ネタとみられてしまいます。シンガーソングライター全盛となったため、歌唱だけで勝負できる歌手は少なくなりつつあります。プロを、その収入で生活している、と捉えるなら、歌唱より作詞作曲の印税がものをいうからです。歌手は、「自分のつくった歌を歌う人」となっていったのです。としたら、歌唱そのものの力が落ちたのは仕方ないということでしょうか。
確かにプロとしての歌手の力というのはエンターテイメントの世界ですから、その名とヒット曲が世に知らしめられているかどうかです。その名や曲でどれだけ売れるか、人を呼べるかです。
ただ、昔の杵柄で、ずっとやってきた人が多くなりました。この時代、日本では、団塊の世代でポピュラー音楽のピークに一致したまま、ずっと引っ張ってきた経緯があるので、ややこしいのです。
一度ウケた歌を繰り返し同じように歌っている歌い手ばかり、若いときと全く同じに歌えと求める客ばかり、となると、何とも保守的なところだと思うです。