守りのときは「ベターをベストに」でなく、「ベターに」までを目的とします。実力を向上させるのでなく、復調する、調子を戻すのですから何よりも無理は禁物です。
守りのヴォイトレは、調整ゆえに実力はつかない、正確にはとても時間がかかる、ゆえにしぜんなことで、理想ではあるのですが、よほど恵まれた人以外、他人よりすぐれることはないと考えてよいでしょう。
他人に対してでなく、自分自身に対してすぐれていくことを目指す人には理想のようにも思います。ただ、そこでクローズされたものでは、ヒーリングになりかねません。私としては、その時点で可能性を閉ざすのはお勧めしません。でもそこで今の自分の100パーセントを知るのには、よい機会となります。