ここでタイプAとは、共鳴、調整をメインに、タイプBとは、呼吸、体の鍛錬の上でのリラックスをメインとします。ヴォイトレでいうと、タイプA、タイプBのプロセスを経た人が、それぞれに調整型と鍛錬型として教えていることでの問題が多いといえます。共に逆タイプのことをあまり知らず、自分と異なる教え方として否定しているわけです。
レッスンを受ける人も、自分の実感で判断するので、自分と同じタイプのトレーナーを選びがちです。
もちろん、必ずしも逆のタイプを選んだらよいということではありません。このタイプA、タイプBは、それぞれにおいて未完成であり、教える時点で自分自身の未解決の問題をも放り出しているといえなくもありません。その自覚があればよいのですが、大半は、それに気づいていません。
私は、よく自問します。なぜ教えるのか、それは教えられたい人がいるからです。確かに最初は、教えることを頼まれました。教えられたいという本人からでなく、プロダクションからだったので、ヴォイトレといえどもタイプAに近い形で求められました。すぐに1、2割うまくなったかのように伸びて、あとは、そこで止まる、それは目前のステージのための対策だったからです。だから、こうなるのは、とてもよくわかるのです。