私は「イベント」と「ライブ」ということばを意図的に使い分けています。「イベント」というのは、限られた時間で行われるものです。たとえば、何年かぶりに懐かしんで聞く歌は、人の心を打ちます。でも、毎日となるとどうでしょう。
私は、その日に聞いたら「すぐに、知り合いや友達に伝えたいか、連れていきたくなるか」というのを基準にしています。
1、2曲聴いたら、次に6曲もつか、そしてステージのエンディングまでもつかを予測します。職業柄お許しください。常に、即時に評価しなくてはいけない立場にいるからです。他の人のすぐれた歌唱の後に歌っても、異彩を放つかをみています。
勉強法として、「同じ曲で異なる歌手の10曲をCDに入れ、11曲目に自分のを入れて聞いてみなさい」と言っています。そのようなレッスンもしています。
基準は、比較において、もっとも明らかになります。すぐれたアーティストの作品と比較するのは、一番よい勉強です。もちろん、比較されるくらいのものは、それだけのものでしかないのですが。すぐれたアーティストは比較されません。
人は好き嫌いでみますが、誰かの心にNo.1であればよいわけです。私情を抜きにしてです。「知り合いだから」とかはダメです。