発声の適度というのが、その人のその日の状態によっても違います。さらに人によって相当違うということです。それをきちんとつかんだ上で、どうするかなのです。それを今の自分の状態だけでつかんだら、その枠から出られなくなるのです。
何回も声を壊したり、いつも不調な人は調整ができていないのでなく、鍛錬ができていない、つまり、適度のレベルが高まっていない、広がっていないからです。それをトレーニングせずに生まれつきとか喉のせいにしていることもあります。トレーニングと言いつつ、全くレベルを上げていかないのなら、現状維持が精一杯で、それを超えて使うと異常が出るのも当然です。