究極的な方法として、プロのステージなら別の音源の使用で凌ぐこともあります。元より日本の歌手の大半は、実力派ではないのです。不調になると声は素人と同じレベルです。話し声で喉を痛めるくらいです。でもプロとしてのステージパフォーマンスでしのげるのです。役者、声優などはそれではごまかせません。ただ、話は日常化しているので実力を保ちやすいです。
ビジュアル重視のダンサブルな時代になって、歌手が声よりパフォーマンスで問われる現実が、すでに現場にあります。オペラや邦楽もそうなりつつあります。マイク=音響技術のあるところで、先に変化していったのは当然のことです。ダンスや踊りをみせるステージでは歌っていても、うまくマイクに入りません。息も切れます。早くから流している音源は別であったからです。
そういうケースを除くと一番楽しくないのは、歌い手自身のはずです。
以前は、懐メロ、高齢歌手の昔のヒット曲の再現にしか使われなかった音源での代替が、調子の悪い時のステージに使われるようになりました。ステージまでライブ音声でなくなりつつあります。