夢実現・目標達成のための考え方と心身声のトレーニング(旧:ヴォイストレーナーの選び方)

声、発声、聞くこと、ヴォイストレーニングに関心のある人に( 1本版は、https://infobvt.wordpress.com/ をご利用ください。)

10.歌唱/ステージ

配分か積み増しか

声について、自分の体から考えること(この体には感覚も含みます)そして、人間の体から考えることです。世の中のすべてのものは、声についての見本、参考になります。 器を論じたのは、私の最初の本「基本講座」からです。そこには、器が10なら声域に5、声…

歌での甘え

プロしかできないこと、それが声に基づくもの以外になってしまったのです。アイドルやコミックバンドなどのようにです。もちろん、亜流はいつの世にもあってもよいでしょうが、それは、本流があってこそ存在できたのです。 作詞作曲、演奏、ステージパフォー…

正すか深めるか

歌の3要素は、メロディ、リズム、歌詞です。それぞれ外れたらわかります。つまり、それは間違いとして正しやすく、レッスンがしやすく、トレーナーやプレイヤー(伴奏家)の仕事として成り立ちやすい、のです。かつて、作曲家や伴奏家、つまり、ピアノやギタ…

カラオケの点数

カラオケの点数を上げる目的であれば、そのヴォーカルアドバイザーは、結果として、私がカラオケの本で述べたプロセスや価値観をとっています。そこで私と対立や矛盾するところは少ないでしょう。研究所にも、そういう目的でくる人もいるので、そこへは充分…

カラオケでの優先順

声量と声域の問題に移ります。わかりやすいのは声域でしょう。カラオケでは1オクターブと2、3音くらいの調整をすれば、およそ間に合います。「高い声に届かない」は、もっともわかりやすい問題です。採点機もあるので音高、音程も次にわかりやすい。リズムも…

プロとカラオケ

何百曲もレパートリーがある人でも、歌は、あるところからうまくなっていかない。それは声が伸び悩んでいるのです。発声よりは、イメージと呼吸によることが大きいです。そのため、100点をとっても逆に感動させる歌にならないのです。 プロにもなれないので…

若手の伸び悩み☆

ここでは、ステージ実習やオーディションを目指す人も、ほとんどのケースではマイクを使いません(本人の希望があれば使います)。 マイクのないところで声をみる、これだけで、カラオケを使って教えるトレーニングとかなり違ってきます(実際は、ステージ実…

前提

前提とは、基本のようであって、応用のことです。つまり、「カラオケ、そこでみるなら欧米、いや世界の人と日本人は同じように歌えている。素人でも100点出せる日本人はたくさんいる」となります。 つい、20年ほど前ならカラオケで外国人が歌うと、日本語の…

歌の声

トレーニングとは、器を大きくするために行うもの、地力をつけるものです。問題があってそれをできるようになりたいと思います。問題は何でもよいわけです。大体は、それをうまくいかなくしている別の問題が隠れています。それらが矛盾して問題が露わになる…

「まさに歌だった」「まさにせりふだった」といえるほどの歌やせりふを、どのくらい聞いたことがありますか。それがあってこそ、せりふでない、歌でない、音楽でないということもはっきりします。チョコなのにチョコでないとしたら、それは何ぞや…といったよ…

亡者と職人

「開運!なんでも鑑定団」(テレビ東京)ではないが、価格に一喜一憂するのはゲームです。価値そのものは違います。ところが、トータルとしてプロデュースして、トータルとして受け取るサービスに慣れてきた私たちは、一つひとつの価値について鈍くなっていま…

感動を与える

私は音楽や歌で人生を変えられた一人ですから、わかるのです。まさか10代からそのまま続くと思いませんでした。 歌は一曲3分で、人の、人類の運命を変えるほどのものです。今さらここで述べなくてはいけないのかと思いつつ続けます。 佐村河内守氏の事件が日…

へたうま

ビギナーズラックでの歌は、技術的な条件は保ってないし、くり返して歌うとすぐに化けの皮が剥がれます。1回目と同じように聴衆が堪能できる2回目ということはありません。歌の実力というのは、1曲で充分わかるのですが、2曲聞くとはっきりわかるのです。他…

危機的状況

今、歌屋音楽の壁(影響力低下、不能)についての問題は、どんなものでもよくなったということが危機的な状況なのです。 よい歌い手がいない、歌がよくないと言いつつ、実のところ、すべての歌がよいという、私の両義性とも似た、いい加減な立場が選択を可能に…

ビギナーズラック

歌でのビギナーズラックは、ときおり目にしてきました。技術もよくないし、洗練されていないのは明らかなのに、皆が感動せずにいられないものとして現出するのです。 プレイヤーの演奏では、めったに番狂わせなど起きません。楽器に触って1年の人が10年の人…

歌の分析

歌の分析は、分析である以上、ことばで行うので、いつも歌詞が取り上げられてきたので、そこは私は省きたいと思います。メロディやリズムも楽譜上での解説はなされてきたので、そこも省きます。そんなものは、作詞作曲した人の今日における評価です。歌い手…

マイクがあること

マイクを使わないものは、使うものより、声を支える体に問われる条件が厳しいとはいえます。マイクをごまかしで使わないなら、厳しさのレベルでなく、要素が違うということです。しかし、ごまかしか、効果か、フォローか、テクニックや表現かというのは、厳…

ジャンルなどない

とても困るのは、「自分はどのジャンルの歌が合うのか」とか、「ジャンルが別の発声や歌い方を教えてくれ」と、今でも少なからず言われることです。まだ、具体的な曲名とその歌い手を挙げてもらえたら、それなりに相違点を見出して伝えようもあります。 私は…

バイアス

自分の生まれや育ち、そこで聞いてきた歌とそうでないものとは、受け止め方が違うのは、当然のことです。その時点で聞かなかったとしても、同じ時代の歌なら似ているので、後に知ったとしても入り込みやすい。そんなことで、その人の好きなジャンルやフィー…

歌の存在価値☆

ある状況において、歌えない―そういう体験は、日本でも世界でも少なくなかった。日本でも大きな不幸がありました。しかし、そういうときに、今一度、歌の存在意義を考えてみることができたと思うのです。 私がそのときに考えたのは、自由に歌っているような…

歌なのかという疑問

クラシックの評論家は、伝統をふまえた共通の知識、考え方を基に、先例も踏まえて評価していきます。しかし、私は、過去でなくそのときに起こしたことでしかみないのです。一声10秒でも作品とみるのです。型に囚われた形を守るがゆえ、退屈極まりない歌とた…

プロとアマチュア

私は、趣味の人やカラオケ通いの人に伝えたいことはありません。私は、カラオケの好きな人ほどの曲数の歌は知らないでしょう。プロの歌い手も自分の歌を歌っている分、他の人の歌や流行などを歌が趣味の人ほど知らないこともあるでしょう。 どこかの分野につ…

トレーナーとプロデューサーの判断の違い

アーティストは、自らの練習や活動のなかで、感覚的に聴衆の求めるものを出していきます。自らのやりたいものと人の求めるものは、必ずしも一致しません。 トレーナーとして、私は本人のものを重視しますが、プロデューサーは、お客の求めるものを重視します…

考え、悟り、知る

歌を聞いて楽しむのに頭はいりません。しかし、歌っていくには、誰しもが感覚だけでよくしていけるわけではありません。聴いては感覚をよくし、歌っては、そのよい感覚で向上させようとしていくのは、ベースのことです。 トレーナーは、プロで長年歌っている…

声力と耳力

外国人ヴォーカリストの例として、エディット・ピアフの見出したアーティストを聞いてみましょう。シャルル・アズナブール、イブ・モンタン、シャルル・デュモン、テオは、この順で声力、歌力がすぐれています。ジョルジュ・ムスタキなどは、別の流れに思え…

歌の声

カラオケの点数のように表面上の判断でうまくなるというのは、ピアノでいうと自動演奏ピアノの演奏です。それは、子供や習ってすぐの大人よりはうまくなるでしょう。ミスもなく、メロディ、リズムも正確です。しかし、そのコンサートはありません。いや、イ…

歌の判断について

私の立場は、声をみることです。だから、歌としてのよし悪しの判断は別です。歌もステージに近づくほど、どのように周りから必要とされてきたかということによるのです。 しかし、それでは日本の場合、あまりにぶれるので、声と同じく、声を基にした絶対基準…

本技と余技

失敗してよいのはレッスンのときで、客の前には出せません。そのカバーテクニックは、プロの商売道具として、このご時世では必要です。ですから、私も、いろんなテクニックを持っておくことには反対しません。 しかし、それは中心として学ぶもの、基礎となる…

声の凋落

歌が、歌詞やアレンジでしか違いが出せなくなってきたのは、メロディ、リズムのすべてのパターンが出尽くした、とは言わないまでも、かなりの部分は使われてきたでしょう。声も変化させるのにも限界があります。同じ声、フレーズでの変化、それらは、人のこ…

実践からのトレーニング

実践における基本の能力差を埋めるために、さまざまなトレーニングが生み出されてきました。しかし、それは実践でのパワーアップよりも、正確さも含め、調整のためにシミュレーションされたものが大半です。 器を広げるものと、器を完全にするもの、つまり、…