夢実現・目標達成のための考え方と心身声のトレーニング(旧:ヴォイストレーナーの選び方)

声、発声、聞くこと、ヴォイストレーニングに関心のある人に( 1本版は、https://infobvt.wordpress.com/ をご利用ください。)

29.ブレスヴォイストレーニングメソッド

声と芯

声もことばも音も、似ているところがあります。 それは、深く内面に入っていくものが、そこにあることです。 声は、心身に共鳴していくのですが、その芯のようなものが体に感じられるようになるのです。それは、自ら深く掘っていかなくては出てこないのです。

空気が動く☆

私は、どんな声や発声、歌も、すぐに否定したり直したりすることはありません。クリエイティブであることを目的とするからです。それで何が起こるかを、現場に立ちあって、全身を耳にして聞いています。現場の空気が動くとき、あるいは、その気配を待ちます…

「声の芯」☆☆☆

なぜ呼吸が、そこまで大切なのかというと、その前にもっと大切なことがあるからです。 それは、声が出るということです。 それには、呼吸が必要です。 しかも、呼吸で自在にコントロールできる声でなくてはなりません。 私が「声の芯」というものです。 「芯…

声づくり

声が出ると息と体が伴ってしまうように、深い声=深い息=体と連結されているのが理想です。 「息を吐いたら声になっている」、それが重要なことです。そういう状態を日常レベルで保てるための体づくりです。 それを私は「声づくり」といっています。 声は誰…

トレーナーの声☆

「あー」と声を出すとドラムが共振するくらいで最低レベルです。 周波数を合わせてのことですが、コントロールできないと、ずっとは続きません。 もちろん歌手やヴォイストレーナーには、いろんなタイプがあり、それぞれの強みで仕事しています。必ずしも深…

レッスンの主役になる

トレーナーがずっと声を出したり、歌い続けたりして、労を惜しまない姿に、生徒さんが感動したりしているのを、時折、みます。 それは、もはや主人公がトレーナーで、レッスンを受ける人が客となっているのです。 レッスンの主役はトレーナーではないのです…

わかりえないもの

芸やスポーツを通じての教育、成熟、人格的完成などを、説くつもりはありません。 トレーニングとしての上達、それが安易にとられるなら、稽古といいかえますが、 その上達は、「上達していない者には、わかりえない」というのは、 当たり前のことと思うので…

ものにする

私は、トレーニング前、オペラ歌手や役者が、「どうしてあのように声が出るのか」が、全くわかりませんでした。 3年か5年くらいで、ときに、わかったり、できたりした気になったこともありましたが、後からみると全然でした。 表向きだけでも、そうした声が…

自己評価できないもの☆☆

これからトレーニングする本人が、そのプロセスを前もって客観的に正しく把握できることはあり得ません。 それは、正しく自己評価ができていないということです。 わからないことに不安をもつ人がいますが、過度でなければ、それでよいのです。 目標が高けれ…

大は小を兼ねる☆~本当のトレーニングとは

歌える人は、歌えない人のまねができます。せりふの言える人は、言えない人のまねができます。それは、まねするときに、部分的に力を抜いたり入れたりアンバランスにしてくせをつけているのです。 私は、「あなたの声なら首から上だけで出せます」と言うこと…

トレーニングは超えるために

本当のトレーニングは、トレーニング前には、その後の状況のありようが想像できないものです。確かな成果、数値などで示せるものというのなら、トレーニングというのではなく、練習の計画という方がよいと思います。 アスリートが、勝つことや記録の向上で問…

「せりふ」と「歌唱」の両方を学ぶ

歌唱のためには、せりふのトレーニング、せりふのためには、歌唱トレーニングをしましょう。 「歌は語るように、せりふは歌うように」 と言われます。それらは底で結びついていて、相互に補充しあっているからです。 日本の歌手やヴォイストレーナーの弱点の…

リラックス、脱力~柔軟体操とストレッチ

リラックス、脱力は、くせをとったり、体の柔軟性を回復させるのに、大切なことです。 しかし、どんな分野でも、それだけで身につくものはありません。これらは、身についているものの発揮が妨げられないようにするためです。身についているものが不足してい…

体で覚える~見本の選び方が重要

機能として、目覚めさせる。 心身を解放し、バランスをとり、合理的に使う。 足らないところを補強、鍛錬する。 体で身につける見本として、表現者やトレーナーを参考にする。 見本といっても、それぞれにタイプも得意不得意(専門)も違うので、それを自分…

具体的なケース(セカンドオピニオンとして)

セカンドオピニオンとしてアドバイスするときに、他のトレーナーの指導のプロセスで、偏っているのを知りつつ、口に出せないことは、よくあります。 たとえば、その人の音がフラットしていたら、高めに直すため一時的に高くとるトレーニングをすることになる…

用語に対してのイメージでの解決の補助

一般的な注意と必ずしもそうでないことの例をいくつかあげておきます。 ハミング→口開けてもよい 「喉頭を下げる」→必ずしも無理に下げなくてもよい 「軟口蓋を上げる」→上げ過ぎてもよくない、鼻音にしない 「喉をあける」→必ずしも無理にあけようとしなく…

声は変わる☆

ヴォイトレでなくとも、決まった時間、しっかりと声を出すことを3~5年もやれば、個人差はありますが、声は変わっていきます。よい方に変わったら、そこで行ったことが、まさにヴォイトレなのです。 ところが、巷でヴォイトレを行っている人は多いのに、こう…

階段の話~「間違いでなく不慣れなだけ」ということ☆

医者(音声クリニックなど)から、紹介されてくる人に多いパターンで、器質的な障害がなく、機能性発声障害といわれるケースなどに多いのですが、いわゆる「発声法が悪い」「腹式呼吸ができていない」などと言われて、いらっしゃいます。 ただ、「あまり声を…

トレーニングの盲点

最近、私がよく話すことを加えて、アドバイスにします。 ヴォイトレというのは、「トレーニングですから、役立つように、自分を変えるために使えばよい」ものです。 つまり、役立たなければ、よい方に変わらないなら使わなくてよい、使わない方がよいのです…

素振りの話~声は自明☆

確かに、素人には発声はわからないし、歌の評価も好き嫌いによる、といえるかもしれません。しかし、声は日常で使われ、誰であれ、それなりの効果を知りうる社会性をもちあわせています。 そうである以上、声のよしあしとか歌やせりふのよしあしは、日常で「…

死んだところからみる

今は未来から見ると過去となります。自分の未来の最後は死です。死からみるということです。 死を尊ぶのは、死んだ人を悼むとともに、その終止に敬意を払うわけです。 なぜ、人間の創り出すストーリーにゴーストものがこんなに多いのかと、昔からよく思って…

保留

わからない相手とわからないことをやり取りする、そのときには、保留にしておくこと、それが、最も重要なことです。 わからないことをわからないままにしておくのが、本当に真実を求めるなら、大切な態度です。 どんどんと新しい答えや方法を発見するのは、…

先取り☆

すごいことが起きてしまって感動したときには、それは日常の時間や空間でもありません。我に返るのに、3次元の今の世界に戻ってくるのに、少しかかります。これは、音楽の現場では、体験している人も多いでしょう。 毎日、そうした奇跡を起こすアーティスト…

後ろ取り

反対にずっとうまくいかない人も理由もみえてきます。その多くは、過去の失敗に囚われています。これまでの経験のなかに埋め込んでしまうと、それが鈍いものであるのなら、うまくいきようがありません。 リズムもピッチも外れます。当ててきた人は、当たった…

感度☆

アプローチとしては、感じやすくしてより鋭くするのと、感じにくくして鈍くするのがあります。感じやすくしたときにうまくいった人は未来へ、うまくいかなかった人は過去へいきます。大体はどこかで鈍くして自分を守ってしまうのではないでしょうか。 カラオ…

イメージトレーニング

長嶋茂雄選手が、天覧試合に臨んで村山投手との対戦前に何度もイメージでシミュレーションしたといいます。打ち終えたところまで体に叩き込んだそうです。これも時間を超えているのです。 本番では、録画した映像の巻き戻し再生をするようなものとなるのです…

時間の質

ここで、もう一つの時間というのは、時間の刻む同じテンポでなく、質のこと、密度のことです。同じ時間の歌の中で、何が起きるのかをみます。 1分で3コーラス、3回のくり返しでは、伴奏に合わせて捉えるとテンポ60では、3分で180拍です。しかし、1拍を10で割…

時間を濃くする

細かさが質の高さになってくるので、「ていねいに」と注意するのです。ときに、ゆっくりとしたテンポに変えます。また、半分の声量やピアニッシモで歌うようにといいます。それだけ細かく割っているからこそ、聞くと豊かに濃密に聞こえるのです。 1フレーズ…

時空を変えるひばり☆☆

歌は、時間芸術ですが、天才は、時間を軽々と超えるのです。時間が空間となって全体から絵を捉えるように逆流していると、私は、美空ひばりの歌から気づきました。ただ、それは日本人としての最高であり、一直線上での舞い、すり足での動きのように思うので…

組み合わせ☆

武道家は、いくつもの技を覚えます。そうしたら、あとは本番で自ずと最良の組み合わせで実力を発揮できるということです。1+1+1でなく、1つの技の途中に他の技が入ってくるような、そんな感じでしょうか。 歌がアートなら、詞やメロディも同じかもしれませ…